霧谷 海兎のキリトリセン

お金や投資を中心に、さまざまなことについての知識・経験・思考を共有していきます。

転売は悪か

こんにちは、霧谷 海兎です。今回は転売についてのお話です。霧谷もぼんやりとニンテンドースイッチ欲しいなと思いつつも、Amazonや実店舗に売っていないので未だ購入に至っていません。リングフィットアドベンチャーしないと運動不足になっちゃう。。。

 

さて、ここから本題です。

 

需要に対する供給の不足を加速させる存在として、転売屋という存在は叩かれます。しかし、転売を無条件に叩く前に、転売というものがどういうものかを一度考えてみましょう。

 

転売は裁定取引

かつて、西洋世界では香辛料が希少で、香辛料を求めて航海が行われていました。もしも仮に、香辛料が豊富にある国との行き来が一瞬でできるようになればどうなっていたでしょう?例えば当時、どこでもドアでヨーロッパとインドが繋がったとします。需要を満たすほどの供給がインドから行われれば、やがて価格はインドと同水準まで下落するでしょう。

 

豊富に資源のある場所から、資源が少ない場所へ財を運び売る行為を裁定取引と言います。買い付けた場所ではそこまで希少なものではないため、安く買い付け高く売ることができる。

 

商社が海外から資源(石油だったりコーヒーだったり)を仕入れて国内で売るのも、転売・裁定取引といえるでしょう。

 

裁定取引そのものは価格の歪みを解消するものですから、悪いものだとは言えません。もしそうした取引が行われなければ、私たちは石油やチョコレートが欲しいと思った時、海外に行って買い付けなければなりません。すべての商品に関してそんなことを行うのは不可能です。

 

転売の例を3つ

以下に転売の例を3つ示しました。それぞれどうでしょうか。

 

1.アニメの試写会で、(予告なしに)訪れた観客限定でグッズが配られた。そのグッズは素晴らしいもので、試写会に行けなかったかなりの数のファンが欲しがっている。一方で試写会に行ったものの、グッズにはあまり興味のない人がいる。グッズを入手したこの人はフリマアプリで、グッズを売ることにした。

 

2.沖縄が舞台となったドラマのグッズが、現地でのみ売られることとなった。価格は1000円ほどだが、実際に現地に行くと交通費が高くつく。需要が高まると確信があったある人は、東京から沖縄へ行き、数十個購入し、数倍の価格でインターネットで転売した。

 

3.ある人気アイドルのライブは抽選制であり、転売が禁止されている。しかし、本人確認を掻い潜る方法はある。この方法を使いチケットを複数枚入手した人はそれをすべて転売し、高額の利益を得た。

 

1の例は、偶然入手したものの、自分には必要なかったから売りに出したというものです。この人物は高く売れなくても、売るだろうし、値が付かなければ処分したり譲ったりするかもしれない。計画的な転売ではないし、双方が得をするし、ルールに反してもいない。この例を批判するのはなかなか難しいでしょう。

 

2の例はどうでしょうか。転売は計画的に行っています。しかし、グッズを沖縄まで買いに行けない人がいるのは事実です。そういう意味で、この転売した人物は裁定取引を行ったと言えます。一方で、この人物が転売の為に購入したことで、購入できなくなってしまった人もいるかもしれません。そういう面では、この行為は批判に値するのかもしれないですね。

 

3の例はどうでしょう。これはなかなか擁護がしづらい例ですね。というかしたくもないです。設けられたルールに明確に違反し、自らの利益を得る行為は許されるべきではないでしょう。

 

2の例は、程度にもよりますが、私個人の意見でいえば、1と2の転売は許されてもよい行為だと思います。特に1の場合は、そうしない場合全員が損をすることにもなりかねません。

まとめ

転売は悪とも言えないし、善だとも言えません。しかし、すべての転売が悪だと主張するのは極端すぎるのではないでしょうか。もちろん法やルールを犯す転売は論外です。こうした問題には感情が大きく絡んでくるため、ついつい言葉が大げさになってしまいがちです。感情は持ちつつも、規範や利得、その時々の状況を踏まえて線引きすべきではないでしょうか。

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