霧谷 海兎のキリトリセン

お金や投資を中心に、さまざまなことについての知識・経験・思考を共有していきます。

株式投資とギャンブル

こんにちは、霧谷 海兎です。今年になってポーカーを始めたのですが、めっきりハマってしまい、一時期は1日10時間ぐらいオンラインでプレイしていました。昨日初めて、アミューズメントポーカーでライブのポーカーをプレイしたのですが、めちゃくちゃ良かったです。

 

さて、世間では「株はギャンブル」であったり、「ポーカーはギャンブル」「ギャンブルは危ない」というイメージが抱かれがちです。これらはすべて正しいのでしょうか?そもそもギャンブルは勝てるのか。投資や投機は勝てるのか、その違いは何か。

今日はこのあたりについて語っていこうと思います。

 ギャンブルはマイナスサムゲーム

国内ギャンブルの還元率を出しているサイトがあったので下に載せておきます。還元率というのは、プレイヤーに戻ってくる率ですね。これはあくまで理論値であり、1回あたりは2倍になったりゼロになったりもします。100%からこの還元率を引いたものが、主催者側の利益となります。還元率が100%を超えるギャンブルは基本的にはありません。損をするゲームを開催するカジノがあるでしょうか。ないでしょう。つまり、やればやるほど負けるのがギャンブルというゲームなのです。

 

しかし、実際にはギャンブルで生計を立てている人もいます。そういう人はたまたま運が良いだけなのでしょうか?

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http://gambles-payout-ratio-ranking.com/)より

 

ギャンブルには主に2種類あります。

(1)プレイヤー対プレイヤー

(2)プレイヤー対胴元

 

(1)のプレイヤー対プレイヤーで、代表的なものとして、冒頭に挙げたポーカーがあります。これはレーキ(手数料)を数%カジノ側に納めるもので、基本的に相手プレイヤーからチップを奪うものです。スキルが高くなればなるほど、勝てるようになり、レーキを超える分勝てるようになれば、それだけ自分の利益となります。

 

(2)のプレイヤー対胴元の場合はどうでしょうか。胴元側が勝つようにルールが設定される分、勝つ見込みがないように思います。しかし、期待値が常に一定というわけではありません。パチンコなどは勝ちやすい日や、勝ちやすい台などがあります。競馬などに関しても、分析によって期待値が元手よりも大きくなる場合があります。ゲームの性質によって戦略は異なりますが、基本的にはこのタイプは短期的な期待値の歪みを利用して勝つものでしょう。

 

投資と投機 

みなさんは投資と投機の違いについて考えたことはありますか。よりギャンブル的な要素が強いのが投機というイメージでしょうか。この理解は正しいとは思います。しかし、「ギャンブル的要素が強い」ということを言語化できますでしょうか?「危なそう?」「分散が激しい?」どれもそれっぽいですが、ピンとこないですね。

 

株はプラスサムかマイナスサムか

全てが当てはまるとは思いませんが、投資と投機の違いは以下の2点だと思います。

(1)短期か中長期か

(2)プラスサムかマイナスサムか

 

1つ目の短期か中長期かはですが、短期が投機で中長期が投資です。資金を投じて投資先の価値の増加を待つのが投資といえるでしょう。

 

2つ目はプラスサムかマイナスサムです。皆さんは、「FXや株はゼロサムだ」と聞いたことはありますでしょうか?ゼロサムとは、例えば100人が1万円ずつ出して市場で売り買いを繰り返すとします。誰かが2万円の利益を出しました。この時、誰かが2万円の損をすることになります。「誰かの得は誰かの損。パイの奪い合い」というのがゼロサムゲームの本質です。さて、株式取引はゼロサムでしょうか。これは考え方によりますが、少なくともゼロサムではないでしょう。詳しく説明していきます。

 

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上のグラフはアメリカのS&P500のグラフです。短期的な上げ下げはあるものの、右肩上がりになっています。年単位で考えたとき、このS&P500についてはプラスサムであると言えるでしょう(注意が必要なのは、すべての長期投資がプラスサムではないということです。個別株のなかには、一度下がり始めて元の水準に二度と戻らないまま上場廃止や倒産する企業もたくさんあります)

 

一方でもっと短い期間でいえば、プラスサムではありません。1日という期間で見たとき、企業価値はほぼ変わりません。つまり、1日単位でのトレードであれば、取り分の合計は増えません。ならば、ゼロサムゲームではないかと考えられるかもしれません。しかし、株の取引には証券会社に対する手数料が存在します。昨今は手数料が引き下げられ、少額であれば無料で取引が可能です。とは言うものの、大きな資金を動かすのであればやはり手数料は発生します。こういった意味で、短期的な株取引はマイナスサムと言えるでしょう。

 

株式投資にしろ他のギャンブルにしろ、勝ち方や戦略はそれぞれです。絶対的に優位性のある手法というものはほぼありません。どれを選ぶかは自分の特性や強みや生活スタイルにもよるでしょう。

 

ただ一つ大事なのは、自分がどこで戦うべきかを考え、自分がどこで戦っているのかを把握することだと僕は思います。元本割れのリスクに身がすくむほどの恐怖を感じる人は、そもそも投資や投機、ギャンブルに手を出すべきではないです。

 

自分とゲームの特徴をそれぞれ考えながら、戦う場所を決める必要があります。そういったメタゲームを意識できない人は、そもそも勝つことができないでしょう。

 

投資やギャンブルに関してはやるやらないは個人の自由ですが、このメタゲームの考え方に関しては、人生単位で生きてくるのではないかと僕は考えます。広い視野を持ちつつ目の前のことに全力でぶつかれる人間になりたいものです。

 

 

 

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